安永蕗子(1920~ 2012) 最終更新日:2012年6月22日 熊本市出身/歌人 熊本県女子師範学校専攻科卒。小中学校で教えた後、父信一郎に師事し、作歌を始める。56年の角川短歌賞、89年に西日本文化賞受賞。また、歌壇の最高賞といわれる迢空(ちょうくう)賞を九州在住者として初の受賞を果たした。「紫の葡萄を搬ぶ舟にして夜を風説のごとく発ちゆく」、「ゆらゆらに月壺ひとつを呼ぶべしや湖をあまりて湧く水の音」「うしろ姿見せて佇ちゐる鷺一羽流離長巻すゑの葦むら」など阿蘇、白川、江津湖など県内の清流を讃える歌がある。書家でもあり、09年には熊本市名誉市民に選ばれた。