南外輪に降った雨が地下水となって川の底から湧き出している水源。毎分120トンという膨大な量である。ゴーゴーと音をたてながら勢いよく両併川に流れ込み、旧久木野村の水田350ヘクタールへ供給されている。川に沿うように湧水地点が並び、黒い砂を噴き上げている様子が壮観だ。岸辺には竹や椿が自生し、川は竹やぶの横を流れている。流れの中に大量に繁茂する水草がなびく様子が涼やかで美しい。
隣接する竹やぶの一角には、昭和36年に熊本市の加藤神社のご利益を頂いて奉納されたという小さな祠が水源を見守るように鎮座。地元では年2回、水の恩恵に感謝する「妙見祭」が行われている。
周辺スポット情報
近くには南郷谷や阿蘇五岳の眺望が素晴らしい「雲龍山・清水寺」がある。国立公園内にあるお寺で、南外輪の8合目辺りに位置。奈良時代後期の創建という古刹で、西国阿蘇三十三カ所観音霊場めぐりの第21番目。古くは住職一代に1回の開帳だったという秘仏の千手観音がある。今は正月の3日間だけ拝観ができるが、普段は本尊の代わりに小さな千手観音像が安置されている。
地図・アクセス
●産交バス=「竹崎(久木野)」バス停、徒歩約3分。
●車=阿蘇大橋から国道325号を高森方面へ。南阿蘇村白水支所入口を過ぎて、県道28号との交差点から右折。細い道を進むと両併川のすぐそば。西原村から俵山トンネルを抜けて、南阿蘇村久木野庁舎から6kmほど高森方面へと進んだ所。
●南阿蘇鉄道=「阿蘇白川」駅、徒歩約15分。
■住所 阿蘇郡南阿蘇村両併(旧白水村)
※水源地の詳細は管理者へお問合せください。
以下は県庁への問い合わせ先となり、水源の管理状況については把握しておりませんのでご留意ください。