白川中流域水田湛水事業について
熊本地域の白川中流域(大津町・菊陽町・熊本市)では、線虫駆除など営農の一環として転作田に水を張ることにより地下水をかん養(涵養※)する「白川中流域水田湛水事業」が、平成16年度から行われています。この事業の実施主体は、地元農業関係者で構成される水循環型営農推進協議会で、この事業の財源は企業や熊本市からの助成金です。
令和4年度の実績は、湛水延べ面積530.8ヘクタール、推定かん養量1,592万立方メートルとなりました。これは、熊本地域の水道給水量(給水人口約97万7千人)の約2か月分弱に相当する量です。
熊本地域の地下水量の保全のためには、白川中流域以外の台地部(菊池市、西原村、御船町、益城町等)においても、新たな水田湛水事業の実施や拡大が必要です。
現在、公益財団法人くまもと地下水財団が、地元関係機関との協力・連携により、大津町、益城町、西原村、甲佐町、御船町で冬期湛水事業や水田オーナー制度を推進しています。
そして、各家庭では、お米をはじめ地元産農産物を消費することで、地下水を育む農業を応援することができます。
※かん養(涵養):地表の水が地下に浸み込んで地下水になること。
白川中流域水田湛水事業
白川中流域の水田で地下水を育んだ農産物「水の恵み」
参考資料: