県では、県外のメディアによる情報発信を通じて熊本の地下水の魅力の認知度向上を図るため「水の国」モニターツアー『水たび くまもと』を実施しました。
熊本は、豊かな地下水を暮らしや産業に活かして発展してきた「水の国」です。モニタツアーでは、県外のメディア関係者等が、県内の水と関連する場所を巡ることで、清冽な地下水、それによって育まれる豊かな食、大自然と先人の努力によってつくられた水循環システム、国連の表彰を受けた保全の取組みなど、他にはない熊本の魅力を体感していただきました。
〇開催日 平成26年11月5日(水)~6日(木)
〇参加者 関東・福岡等のメディア関係者等 15名
(雑誌、テレビ、インターネット媒体、映画関連等)
〇ツアー行程 阿蘇で生まれた水が熊本市街地に湧水するまでの道を遡る行程
<1-(1) 健軍水源地>
熊本の水道水が天然のミネラルウォーターであることを知っていただくとともに、豊かな水と生きる熊本の暮らしを実感していただきました。
熊本市の水道は全て地下水を水源としており、健軍水源地は熊本市の1日の給水量約22万m3の1/4にあたる約6万m3を取水している熊本市内で最大の水源地です。
<1-(2) 水前寺成趣園>
市街地の中心部で湧き出る美しい水と江戸時代から続く大名庭園をご覧いただき、豊かな水とともに育んできた文化を体感していただきました。
水前寺成趣園は、肥後藩主細川忠利が渾々と清水が湧くこの地を気に入り御茶屋を設けたことに端を発しており、後に東海道五十三次を模した桃山式回遊式庭園が作庭されています。
<1-(3) 江津湖>
幹線道路の裏に広がる湧水地の風景をご覧いただき、清冽な地下水と住民の暮らしが寄り添う「水の国くまもと」ならではの情景を体感していただきました。
健軍水源地、水前寺成趣園、江津湖がある地域一帯の湧水は水前寺江津湖湧水群として、環境省が選定した「平成の名水百選」に選ばれています。
<2 白川中流域のざる田>
地下水保全の取組みとして代表的な水田湛水事業をご覧いただき、豊かな地下水を後世に守り継いでいくという思いを知っていただきました。
熊本では地下水を守り継ぐために様々な立場の人が協働して地下水保全事業を行っており、その代表的なものとして水田湛水事業があります。水田の水が地下に浸み込んでいくことで地下水を育むことができます。
<3 白川水源>
熊本市街地で湧き出す水が生まれる場所をご覧いただき、清冽な水の魅力とその成り立ちを実感していただきました。
市街地で使われている水は、白川の水が水田を通して地下に浸み込むなどして育まれています。白川水源はその白川が生まれる場所であり、環境庁(当時)が選定した昭和の「名水百選」に選ばれています。
<4 池山水源>
湧水の清冽さと、その湧水が生み出す湧水地独特の美しさを実感していただき、多くの湧水によりつくり出される「水の国くまもと」の魅力を体感していただきました。
池山水源は、環境庁(当時)が選定した昭和の「名水百選」に選ばれています。
※行程の詳細
・1日目
健軍水源地 → 日本料理 泉里(昼食) → 水前寺成趣園 → 江津湖 → 川上酒店
・2日目
白川中流域のざる田 → あそ望の郷くぎの(古代の泉) → 白川水源
→ 農家レストラン 山の里(昼食) → 池山水源
〇ツアーを終えて参加者から次のような感想が寄せられました。
・美しい水源が住民の生活に寄り添っていることに驚いた。
・熊本市の水道水の質の良さに感銘を受けた。
・市街地の中心地で透き通った水辺があることに感動した。
・いい水と暮らす素晴らしさと、それは努力しなければなくなることを伝えたい。
・実際に見てみないとわからないこともあるので、こういったツアーは効果的だと思う。 など